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ヨガ・瞑想

うつ病克服のきっかけとなったバリのヨガリトリートのお話

バリ島 ヨガリトリート ウブド

こんにちは、みさき(@misakitokyo)です。

今年(2019年)のはじめに、去年夏頃から発症していたうつ病がとにかくひどくなり、会社を辞めると上司に告げてバリ島へヨガリトリートに行きました。

結果から言うと、これが私のうつからの回復・そして克服のきっかけになり、人生の大きなターニングポイントになりました。

しがらみや固執していた考えから逃れ、都会から離れて、うつの真っ暗なトンネルの中で見失っていた”本当の自分”にもう一度出会うきっかけを与えてくれたShanti Toya Ashram(シャンティ・トヤ・アシュラム)でのリトリート。

この記事では、その時の体験を、私の経験をベースに語ります。

心が赴くままに予約をしたバリのヨガ・瞑想リトリート

私は、会社に通いながらうつ病治療をしていました。

しかし、症状は回復に向かうどころか改善されず、いつになったらこんなにつらい思いをせずに生きていけるのか、1日1日を生きることが大変なことでした。

その当時は何もできる気力もなかった上に、学生時代はひとりでバックパッカー旅行をするほど身軽で怖いもの知らずな性格だったのに、その時には不安がすごくてひとりで空港に行くことも、実家のある日本へ帰る飛行機に乗ることも出来なくないほど、精神が病んでいました。

そんな状況でしたが、藁をもすがる思いで、バリ島のウブドの南方にある小さな村にあるヨガと瞑想のリトリートを予約しました。

その時は、お金に対する不信感がすごくて、

「これから会社を辞めて生きていくのに、病院の診察代とかお薬代はどうするんだろう…。」

「家賃払えなくなっちゃうしどうしよう。」

なんて不安に煽られていたのでとりあえずbook retreatのサイトで見つけたバリで一番安いリトリートを予約しました。

「貯金がxx円になったらバリ島に一人旅に行こう」ていう考えは頭の中のどこかにあったのに、「〜たら」っていう条件ばかりつけて、なかなか踏み切れないでいた私。

しかしここまで症状が悪くなって命に関わるような状況(うつでこの世からいなくなりたいと感じることもありました😢)になると、「もし〜たら」とか「いつか」なんて条件はどうでもよくって、もう飛び込むような思いで、とにかくこの都会と仕事から離れないと自分がつぶれてしまうと感じていた時でした。

リトリート先に到着・ホストの一言

ウブド ヨガ 瞑想 リトリート 自然

日曜スタートの一週間のリトリート。

私は熱を出し体調が悪すぎてその日の飛行機を逃すことに…。

日を改めて、翌日月曜日のフライトでバリ島に到着しました。

 

その日は熱はなかったものの、胃がとっても痛かったのを覚えています。

 

空港からはリトリート先のドライバーにピックアップしてもらい、これからどんな一週間になるのかな〜なんて薄い期待を心に浮かべながら車に揺られ、田んぼ道を抜けたジャングルの中にShanti Toya Ashram(シャンティ・トヤ・アシュラム)がありました。

 

受付を覗くと、肌が真っ白で妖精のような美人が出てきました。リトリートを運営しているカリナです。

受付に座りリトリートや施設の説明を受けている時に、ポーランド人のカリナがどうしてバリにやってきたのか聞いてみると

“First time ever in my life, I listened to myself.”(人生で初めて自分の言うことを聞いてみたの)

と懐かしそうに話してくれました。

そして私も、なんとなく自分のことをカリナに話しはじめました。

  • 何ヶ月もつらい気持ちなこと
  • 仕事を辞めようと思っていること
  • でも仕事を辞めると彼氏と遠距離になってしまうからどうしていいかわからないということ
  • 都会の喧騒から離れて、また元気な自分に戻りたいこと

…そんな私の話にただ耳を傾けていたカリナですが、最後に一言こういいました。

“Well, you are at the right place.” –正しいところに来たね。

ちょっぴり不安だった1日3食のヴィーガン食

ウブド ヨガリトリート ヴィーガン

チェックインをすると、早速お昼の時間でした。

 

実は私はもともと、とにかくお肉が大好きで、人よりも食べる超肉食女子。

ヴィーガンとベジタリアンの違いも知らず、I was the last person to be a vegan/vegitalianてな感じで、菜食主義には最もなりそうにもない人でした。

ちょっと過激な菜食主義者の人たちの主張を聞いたりして、(もちろん排他的でない人もたくさんいると今は知っています🙏)

絶対ベジタリアンにはならないし、ヴィーガンバーガーとかバーガー食べるならお肉選ばないなんてありえない❗️なんてさえ思ったりしてました。

 

ここのリトリートを予約する時に、3食のヴィーガン・ベジタリアン食付きと書かれていたので、もちろん一週間野菜しか食べないということは知っていましたが、不思議なことに、それまで謙遜していたヴィーガン・ベジタリアンに引っかかることなく、抵抗なく予約をしていました。

もしかしたら、宇宙が私にヴィーガンについて知ること・そして経験するように促したのかもしれないです。

実は去年より、お肉をたくさん食べた後に胃が痙攣を起こして吐いたりするようなことが何度か起きるようになっていたから…。

 

並べられたお昼ご飯のそのいろとりどりなこと!

一口食べると優しい味が広がり、本当に一週間もお肉なしで過ごせるのかな❓なんてちょっと不安な気持ちも「あ、これならいけるかも」と、毎食食べれば食べるほどに確信していきました。

 

味だけではなく、驚いたのは体調と心の変化。

慢性的な胃痛で生涯悩まされてきた私にとって、驚くほど消化が楽だったのです。

夜もお腹が軽くて、睡眠の質も上がるし、次の日の朝胃もたれしてるなんてことがない…!

とにかく胃への負担が軽減されて楽すぎることが私にとっては魅力でした。

 

そして心の方の変化はというと、

野菜を食べれば食べるほど、不思議と優しい気持ちになれて、なんだか尖っていた私の心がまあるくなる気がしたのです。

ベジ食を食べることで

「あ、いま世界とか動物に優しくできてるな自分」

と感じられることも嬉しかった。

 

一生ヴィーガンやベジタリアンになることはないだろうと思っていた私にとって、この体験はとても貴重で、価値観の変わる経験となったのです。

ヨガと瞑想の世界

バリ リトリート

リトリートのメインのヨガ・瞑想のクラスは、朝7時〜と夕方5時〜の、各1時間半のクラス。

今までジムで受けてきたフィットネス目的のクラスや、暑さの我慢大会のようなホットヨガとは全く違いました。

窓のない自然の風が四方から入ってくるヨガスタジオで、鳥や風が木の葉を揺らす音を聴きながらの瞑想。

心のコンディションを整え、自分の体の今まで知らなかった部分に気付いて、自分との対話をしながらするようなヨガ。

誰かと比べながらするのではなく、完全に自分と1対1の向き合う時間です。

 

ヨガって、こんなにリラックししてよくて、気持ちよかったんだ…。

今まで体を鍛えるハードなトレーニングばかりしてきた私だけど、もしかして、合ってなかったのかも…?という気づきもありました。

こんなに心が病んでいる時に私が求めていたのは、激しすぎる運動じゃなくて、体に優しく心を整えるヨガだったんだ。

それにこんなヨガだったら私でも退屈せずに続けられる…!と悟りました。

ヨガでやっぱり頑張りすぎてしまう自分もいて、そんな時に先生は

ヨガのアーサナは人と比べる必要はないんだよ。自分の今の状態にあったレベルのアーサナを練習すれば、結果として練習のゴールは一緒なんだから

比べるのは他人じゃなくて、昨日の自分。だから毎日練習するんだよね。

と声をかけてくれました。

これってヨガだけじゃなくて人生観だよな、と感動を覚えました。

 

先生の声に誘導されながら瞑想では

あなたの心の中には、怒り・悲しみ・嫉妬・虚しさなどのスペースはありません。

あなたの心のスペースは喜び・嬉しいこと・楽しいこと・感謝の気持ち・愛のための空間です。

と…。✨

 

昔は1時間のヨガのクラスも我慢できなかったのに、ヨガも瞑想も私の中にスッと入ってきました。

バリの伝統的なヒーラーとの出逢い

このリトリートではマッサージがコンプリメンタリーでついています。

空き時間にマッサージの予約をして行ってみると、バリのローカルの男性のマッサージ師が待っていました。

ヨガの後に行ったので、私はスポブラの上にタンクトップ、レギンスで行ったところ

彼は英語が話せない彼に指差しで「オープン、オープン」と言われ、あとりあえずこれトップス脱げってことかと思って脱ぐと、今度は下も差して「オープン」と言っています😹

結局レギンスもスポブラも脱いで、まぁマッサージだし怪しいわけないし(!?)ってことで結局パンイチに。笑

私も後から知ったのですが、みなさん、バリのマッサージは基本パンイチなので安心してください。

 

マッサージが始まると、とにかく衝撃。

手が何本もあるんじゃないか!?というかこれは手なのか⁉️という感じで、タコのように8本手があっても足りないよと思うほどの今まで体験したことのないマッサージで、動きがとにかくそこら辺のマッサージと違うのと、人生で受けたマッサージの中で一番気持ち良かったです。

 

とりあえず初っ端から「オープン、オープン」と言われて「このおっちゃん大丈夫かな⁉️」とあまり信用してなかったのですが、終わってみて、

「なんか私体悪いとこあった?」

って聞いてみると

今度は私の胃のあたりを指でさして「マッ!マッ!」と言っています。

「え、マッてなに?」て聞くと、彼はGoogle翻訳を取り出し、そこには

「胃酸、逆流性食道炎」との文字が…❗️

 

え…⁉️私の体を触っただけなのになんで分かるの❓と驚きが隠せませんでした。

ここでもうこの人はなんかすごい力を持っているとわかったのですが、「他にはなにか気になることあった?」というと彼がまたスマホの画面を私に見せ、そこには

“meantal illness”の文字が…。

 

そうなんです、彼はバリニーズのヒーラーだったのです。

(※ヒーラーってなに?って方は映画『Eat Pray Love』を観たらまさにバリのヒーラーが出てきますよ💡)

 

毎日飲む薬をあげるから、とりあえずコンサルテーションにおいでと言われて、すぐにアポイントメントをとりました。

 

胃痛に関しては、シンガポールで胃カメラ、血液テスト、検便、エコー全部しても検査の異常がなくて、何軒もたらい回しにされていました。とりあえずこの薬出しておくねと処方されているのは、胃潰瘍の人が飲む薬で、それでも効かないので、マックスのドーズでした。

うつもずっとずっと出口が見えなくて…

彼なら治してくれるのかもしれないと希望が持てたのです。

 

コンサルテーションをして、体の状態、心の状態全部話したけど、彼が言ったのは二言だけ。

「ミサキの今の状況のことは私に決められることじゃないよ」

「でも、気長にね」

と…。

 

それから毎朝晩飲むハーブのお薬と、マッサージを2回、そして私の今の状況を助けようと、決断ができるように、そして思考がクリアになるようにとウォータークレンズというセレモニーを2回滞在中にしてくれました。

英語は話せないけど私と顔を合わせるといつも心配してくれて、ニコニコと笑顔を向けてくれたヒーラーの彼。

そんな彼に癒されたことは言うまでもなく、どんな西洋医学のお医者さんよりも懸命に治そうと必死に祈ってくれて、努力をしてくれました。

 

また、コンサルテーションで、これから一ヶ月お肉は食べちゃダメと。

正直、リトリートについてからのヴィーガン食で胃への負担がかなり軽減されていただけあって、なんとなくそれは言われる気がしていたし、牛肉を食べる度にもどすという症状もあったので、内心「あ〜、やっぱりそうきたかー。」と感じながらも、

「え〜それは無理だよ〜」と駄々をこねてみると、

ミサキ、これは誰でも通る道なんだよ。人によってその時は早く来るかもしれないし、いつ来るかはわからない。ミサキには今そのタイミングが訪れただけ

と言われ、あまりにもその言葉がスッと入ってきて言い返す言葉も見当たらず。

その言葉は、ヴィーガンとかベジタリアンに関係することだけじゃなくて、まるで人生の教訓のように感じて、

何かが我慢できない私や、自分で状況を変えることのできない壁のことを言っているのではないのかと思えたのです。

バリのジャングルの大自然が癒してくれた

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そんなこんなで、朝は早起きして瞑想しヨガで1日を始め、お昼にはリトリート先の開催するクッキングクラスやバリのお供え物を作るクラスにリトリートの仲間と参加して、夕方にまたヨガと瞑想。

滞在中はリトリート内で過ごしていたので、空き時間には大自然に囲まれた庭でただただ緑や空を見つめたり、思いっきり深呼吸をして

本を読みたい時には本を読み、昼寝をしたい時には昼寝を

誰かと話したければそれもできるし、一人っきりでいても誰にもジャッジされない。

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Shanti Toyaの天然の湧き水の流れるプールで泳げば、心を洗われたような気持ちになりました。

そんな中、自分の部屋のバルコニーで木の葉の揺れる様子や鳥の声を聴きながら一人で本を読んでいると、

一人っきりでも、孤独じゃなくて、満たされた感覚や本当の自分の内と繋がっている感覚が溢れ出してきたのです。

バリ リトリート 体験記

シンガポールっていう都会のコンクリートジャングルの中に住んで、マリナーベイの人が集まるエリアに住んでいたのに、私の心は空っぽでずっと孤独だった。

だけどこの外の世界とは完全に隔たれたリトリートの中はとっても安全で、そこにあるのは愛と自然だけで、外と自分をdisconnectすることで、やっと内側の自分とconnectすることができて…

それは孤独なのに寂しくない、一人なのに誰かが寄り添ってくれているような不思議な感覚で、平和で心がとても落ち着いた気持ちになれたのです。

リトリート先での人の優しさや美しさに触れて

お昼ご飯を食べていると、いつも顔を合わせるモニカと一緒になりました。

なんとなくお互いなんでここに来たのかを話したりしているうちに、

私はモニカにここにきた経緯や、自分の決断に自信がないこと、そしてこの先のことがとっても不安なことを話していました。

 

するとモニカは、

“All I see is a beautiful lady in front of me”

“You are truly beautiful inside and out, Misaki”

と、静かに、そしてどっしりと心の芯に響くような声で語りかけてくれたのです。

 

メイクもしてないし、お洒落のおの字もない着飾っていない私。

この人は私の外見を褒めているわけでもないし、私がなんの仕事をしていていくら稼いでいるかなんてステータスは何も見てない。

私の”心”を見てるんだ。

私は初めから”私”のままでよかったし、enoughな存在だったんだ。

誰かと背比べしたり、競う必要なんてなかったんだ…だって初めからコップの水はいっぱいだったし

その水が多くも少なくもなることはないんだから…。

 

今まで”beautiful”と言われたことはあっても、モニカが私に言ってくれた”beautiful”はその他の誰かとも全く違っていて、一気に全てを気付かされたのです。

 

そして安心した私は思わず涙をこぼしながら、

「こういうふうにうつになっちゃったのも、周りの人に申し訳なくて仕方ないんだ。彼も家族もサポートしてくれるっていうけど、私は申し訳ない気持ちになっちゃう」

と打ち明けると、

“when someone tries to help you, you don’t need to feel guilty. Just be grateful” – 誰かが助けを差し伸べてくれるときは、申し訳ないなんて思わないで。ただ感謝すればいいのよ

とモニカ。

頭ではわかっていたし、本当は周りの人に甘えたかったのに、その時モニカに言われてやっと自分に助けを求める許可を出してあげようと思えた。

“Nothing is Everything” ー”ない”こそ”ある”ってことに気付いて執着やしがらみがなくなった

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Shanti Toya(シャンティ・トヤ)はな〜んにもないところだった。

バリの中でも観光客は一人も歩いていないような田舎の村で、田んぼの脇で地元の人がひっそりと暮らしている。

Wi-Fiだって安定してないし、コンビニもない。

 

でもそこには全てがあった。

リアルな人間味のある人たち、ローカルの野菜とスパイスで作られた出来立てのご飯、自分とつながるためのスピリチュアリティ、心を癒して包み込んでくれる大自然。

全部ここにあった。

 

不便すぎるくらいシンプルなのに、みんな笑っているし、決して大金持ちなわけではないはずなのに、いつも人を助けようというバリの人たち。

最終日に清算をしている時、

「診察代とその他のトリートメント代はいくら?」

と聞くと

「いくらか値段は決めてない。ミサキがこれだけおいていきたいと思った額をおいていって」と…。

さすがに困り果てていると「心に従えばいいよ」とのこと。

 

その頃の私といえば、毎月お給料は入ってくるのに「あぁこれだけか、こんなに頑張ってるのにな〜もっとくれてもいいのに」という気持ちばかり。

 

そんな私の心と体を治療しようと一生懸命頑張ってくれて心配してくれたのに、お金は好きなだけでいいというものだから、

びっくりするのと同時に、この人のライフワークはお金のためじゃないし、対価に対する絶対的な信頼感を持っていることに気付かされました。

そして、これからどこにいってもミサキが守られるようにとヒーラーの彼がお守りを持たせてくれました。

バリ リトリート ヒーラー

そして最後に一言、「ハッピー、ハッピー!」と笑顔で私に言い「幸せでいることが全てだからね」と教わりました。

リトリートは一週間で終わってしまったけど、私は毎日目を瞑って内から溢れる穏やかさや平和な気持ちを感じたい時に、あのジャングルの中で風に揺られていたヤシの木の葉っぱと風の音を思い出します。

 

▼私のうつ病克服のきっかけになったリトリートはこちら

Shanti Toya Ashram(シャンティ・トヤ・アシュラム)の7日間のリトリート